ビジネスフォンについて調べているとVoIPという用語を目にすることが多いのではないでしょうか。
従来の固定電話を利用している中、そろそろ買い替え時期かなと思ったり、機能に不便さを感じ始めたりしている方は、新しいビジネスフォンを探しているのではないかと思います。
VoIPとは一体なんなのか、メリットはあるのか、そしてデメリットは?などお考えの方に向け、VoIPについて解説しますので、是非参考にしてみてください。
VoIPとは
VoIP(Voice over Internet Protocol)とは、通常の電話のような電話回線とは異なり、
インターネット網やIP-VPN網などのIPネットワークを使って音声通話を実現させる技術のことです。
読み方は「ブイオーアイピー」「ボイップ」「ボイプ」などがあります。
スマートフォンの普及により身近となった「LINE通話」や「Skype」「Zoom」などがVoIPを利用した代表的なものです。
VoIPの仕組み
VoIPの仕組みは、まず端末から発せられた音声信号をパケットと呼ばれるデジタルデータにいくつか分割変換し、IPネットワーク網を通じて送受信します。
デジタルデータを受信する側は、同じ仕組みで音声信号に変換したものを受け取ります。
発信側:電話からの音声→パケットデジタル化→IPネットワーク網→相手へデータを送る
受信側:音声信号に変換→電話で音声を受け取る
VoIPの構成要素
VoIPを利用するにあたり必要な構成要素は以下の3つです。
・IPネットワーク網
・スマホやソフトフォン、IP電話機といった端末
・IP-PBXなどの音声サーバー
VoIPとSIPの関係
SIP(Session Initiation Protocol)とは、電話の発着信を管理し、接続や切断をする処理する機能のことを指します。
ネットワーク上にあるIPネットワーク網を使い、通話相手とのテキストや音声、映像などの通信セッションを確立するための通信プロトコルです。
従来の電話の「呼制御」と呼ばれていたものの役割を担っています。
他にも呼制御を行うプロトコルは存在しますが、遅延などが起こりにくく拡張性が高いという点でSIPの採用率は高いものとなっています。
SIPはVoIPを構成するプロトコルであり、VoIPを実行するための技術のひとつです。
VoIP導入のメリット
VoIPを導入することで得られるメリットは、コストの削減や使用するデバイスの選択肢が増えることです。
電話回線を使う固定電話では移動の自由がききませんが、VoIPであればそれを実現することができます。
コスト削減に繋がる
VoIPは音声信号を一定の時間毎にパケット化しIPネットワーク網を通じて伝送しますが、その際に効率の良い回線を選んで使用するため通話料金を抑えることができます。
普及の進んでいる「LINE通話」や「Skype」「Zoom」は無料で利用が可能なため大幅なコスト削減に繋げることもできます。
デバイスの幅が広がる
通常の固定電話とは異なり、VoIPを利用する場合、デバイスの選択肢も広がります。
スマートフォンなどのモバイル端末や、パソコン(ノートパソコン)、タブレットなど様々なデバイスに対応しているVoIPであれば電話そのものを持ち運ぶことと同様であり、電話を利用する場所だけでなく働く場所そのものが自由となります。
レンタルオフィスやカフェでの利用、テレワークにも有効です。
VoIP導入のデメリット
VoIPには多くのメリットがありますが、デメリットについても理解しておく必要があります。
VoIPを導入する目的にそぐわない場合もあるので注意しましょう。
現在の固定電話を利用できない場合がある
VoIPのデメリットとして、従来使用してきた固定電話がIP電話として利用できない可能性があります。
また、種類によっては「050」番号のみが使えるというケースもあるため注意が必要です。
利用できない番号がある
フリーダイヤルの場合、料金負担は発信者ではなく受信者側に発生します。
このような場合VoIPは利用することができないため、フリーダイヤルを契約している場合には注意が必要です。
また、「050」を利用している場合のほとんどが、1XY系と呼ばれている緊急時用の番号「110」「119」への発信はできません。
災害時のリスク
VoIPはインターネット回線を利用したIPネットワーク網が必要です。
停電が発生すると、インターネットの利用も停止してしまうため、電話そのものが使えなくなる可能性があります。
とはいえ、通常の固定電話も電気が必要なため使えなくなるという点では同様のリスクではあります。
VoIP導入の方法
VoIPを導入する方法はアプリを利用する、ゲートウェイを利用する、クラウドPBXを利用する3つの方法があります。
どれも難しいことはなく、それぞれ特徴があるので目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
アプリの利用
現在はVoIPが利用されたアプリがあります。
無料通話が可能なアプリがほとんどで、インストールすることで利用が可能となります。
代表的なものは、LINEやSkype、Zoomなどが普及率も高くメジャーなアプリです。
注意点としては、お互いが無料通話を実現するためには同じアプリをインストールし利用する必要がある点です。
通話相手先が導入していない場合は無料となりませんが、先に挙げた代表的なアプリであれば普及率が高いため導入のハードルは低いでしょう。
VoIPゲートウェイの利用
VoIPゲートウェイとは、アナログ回線を利用した従来の電話機をインターネット回線に繋ぐための機器です。
電話機から発信された音声はインターネット回線を使って発信され、または逆の受信を可能とします。
例えば、お互いの通話方法の規格が異なる「従来の固定電話機や携帯電話」と「VoIP電話機」間の通話ができます。
VoIP電話機の導入をせずとも、従来の電話回線をそのまま利用したい場合に活躍してくれます。
クラウドPBXの利用
PBX(Private Branch Exchange)とは、複数の電話機を利用する場合に、外線の発着信や内線同士の通話、外線と内線の接続を制御する「電話交換機(構内交換機)」のことを指します。
主にオフィスやコールセンターで利用され、複数の電話機を必要とする業務においては欠かすことのできない音声通話システムです。
クラウドPBXは、PBXの機能をクラウド化し、インターネットを通じて通話や通信などを行うことを可能とします。
機器の設置が不要であり、コストも抑えられスムーズに導入することができるため現在はクラウドPBXが主流となっています。
クラウドPBXはVoIPとの併用を行う上で、最も効率的とされています。
VoIPとクラウドPBXが利用できるおすすめのサービス
VoIPはひとことで言うと、インターネット回線を利用して音声データをやり取りする技術のことです。
電話を制御するPBXの内、最もおすすめなのがクラウドPBXですがどちらもインターネットを介して利用する電話ツールです。
(クラウドPBXを利用した電話アプリにはVoIPが使われています。)
おすすめのサービスとしてはクラウドPBXを利用したビジネスフォン「トビラフォン Cloud」がおすすめです。
今や誰もがスマートフォンを持つ時代ですが、トビラフォン Cloudはスマートフォンにアプリを入れるだけで使える未来型ビジネスフォンであり、通話料などのコストもしっかりと抑えることのできるサービスです。
VoIPを使う以上、緊急時用の電話番号「110」や「119」などは使えませんが、アプリとは別で、元々のスマートフォンでかけられるためVoIPの持つデメリットは解消することができます。
もちろんスマートフォンである以上、停電であってもクラウド上でサービスは利用可能なため、安心して使うことができるでしょう。
VoIPへの理解は深まりましたでしょうか。
サービスによっては何ができて何ができないか、などの違いもあります。
不安要素があるのであれば、気になるサービスは問い合わせてみることをおすすめします。
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