コロナ禍の影響でテレワーカーが増える中、電話を使ったハラスメントが増加し始めています。
社内においては不透明になりがちな電話を使ったパワハラ(パワーハラスメント)、コールセンターにおいては悪質なクレームによるカスハラ(カスタマーハラスメント)などが挙げられます。
管理職にとっては、到底見過ごすことのできないハラスメント問題です。
今回はクラウド型ビジネスフォン「トビラフォン Cloud」の持つ機能「ダッシュボード」を使って、ハラスメントを見つけ出す方法をご紹介します。
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見えない通話内容・見えないハラスメント
そもそもハラスメントの定義とはどんなものでしょう。
代表的なものとしてパワハラ(パワーハラスメント)がありますが、パワハラの場合、以下の要素をいずれも満たすものを指します。
1優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
○当該行為を受ける労働者が行為者に対して抵抗又は拒絶することができない蓋然性が高い関係に基づいて行われること2業務の適正な範囲を超えて行われること
○社会通念に照らし、当該行為が明らかに業務上の必要性がない、又はその態様が相当でないものであること3身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること
○当該行為を受けた者が身体的若しくは精神的に圧力を加えられ負担と感じること、又は当該行為により当該行為を受けた者の職場環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等、当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じること
○「身体的若しくは精神的な苦痛を与える」又は「就業環境を害する」の判断に当たっては、「平均的な労働者の感じ方」を基準とする
要約すると、職場などにおいて優位性を背景に持ちながら「適正な範囲を超えて、身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害する」行為となります。
例を挙げると
・上司が部下に暴力を振るう。
・上司が部下に暴言を吐く。
・気に入らないからとプロジェクトから外す。
・集団で無視をする。嫌がらせをする。 など。
その他のハラスメントを一部ご紹介します。
●セクハラ(セクシュアルハラスメント)
性別に関わらず、性的な言動により相手を不快にさせること。
●モラハラ(モラルハラスメント)
精神的な攻撃、暴力、嫌がらせのこと。
パワハラもセクハラもモラハラに含まれる。
●マタハラ(マタニティーハラスメント)
妊娠・出産に関するハラスメント。
育児休暇を認めない、復帰後の雇用条件変更など。
●カスハラ(カスタマーハラスメント)
顧客や取引先から受ける、悪質なクレームや暴言のこと。
職場などの内部で起こるハラスメントに対し、外部から受けるハラスメントです。
電話での会話中に発生するハラスメント被害は、テレワーカーに増加が見られます。他のスタッフの目に触れない環境で発生するケースが増えてきていることになります。
ハラスメントは、社内に限った問題ではありません。
コールセンターや営業職など頻繁に電話を使用する業務においては、顧客や取引先からの暴言やしつこいクレームに困っている場合もあります。
スタッフ自身の苦痛も当然ながら、ハラスメントが放置されてしまうことは会社にとってもダメージです。
ハラスメントを受けたスタッフの退職や他のスタッフへのハラスメント連鎖も起こりかねません。
見えないハラスメントは大事になる前に見つけ出し、しっかりとした指導や業務改善などの対策が必要です。
内部ハラスメントをダッシュボードで見つけ出す
社内で起こるハラスメントを見つけるにはこちらの機能を利用します。
「内線通話時間ランキング」機能
-内線通話時間が多い上位をランキングで表示
「内線通話中リスト」機能
-現在内線通話中の発着信番号を表示
仕事の打ち合わせや相談で使われる内線通話ですが、長時間の利用となるとトラブル発生の疑いや、無駄話のための利用、電話による上司からのパワハラなどの可能性があります。
電話での会話は傍目には誰と何を話しているかはわかりにくいものです。
「内線通話時間ランキング」を見て、長時間内線通話を利用しているスタッフへ確認するのが良いでしょう。
ランキングには入らなくとも「内線通話中リスト」に頻繁に登場するスタッフにも確認することが望ましいですね。
外部ハラスメントをダッシュボードで見つけ出す
顧客や取引先から受けるハラスメントを見つけるにはこちらの機能を利用します。
「外線通話時間ランキング」機能
-外線通話時間が多い上位をランキングで表示
「外線着信(発信)呼数」機能
-外線発着信呼数を集計してグラフで表示
こちらも同じく通話時間や通話頻度から判断することができます。
お客様との電話は短時間から長時間まで内容により異なります。
しかしながら、あまりにも回数が多かったり一度の通話時間があまりにも長かったりする場合は何か問題がある可能性があります。
次から次へと電話をしなくてはならないコールセンターの場合、上司への報告が遅れたり、タイムリーな相談ができないまま業務を続けてしまうことがあります。
こういった悩み事が埋もれてしまうと、改善できる問題も改善されないままスタッフの精神面に影響が出てしまいます。
管理者として、事態が大きくなる前に気付くことができれば早めに相談に乗ることもできるので注視しておくことをお勧めします。
ダッシュボードでハラスメントを撃退
ブラックボックス化しがちな電話において、見えなかったものが見えるようになります。
使い方・組み合わせ方次第でダッシュボードは社内で起きている問題を解決する糸口になります。
知らない間にスタッフが退職してしまったり、トラブルが起きてしまったりする前に
ダッシュボードを使って解決しましょう。