近年、多くの企業が社用携帯の導入を進めており、外出先でもスムーズに業務が進められる体制づくりが主流となっています。社用携帯の導入は単なる通信手段の提供にとどまらず、コスト削減、業務効率化、そしてセキュリティ強化といった幅広いメリットをもたらします。本記事では、企業にとっての社用携帯導入のメリット・デメリット、さらに導入のポイントや活用事例について詳しく解説します。
企業が社用携帯を導入するメリット
通話料・通信費のコスト削減
社用携帯の導入は、通信費のコスト削減に大きく貢献します。従業員が個人の携帯を業務で利用する場合、通信費の一部を会社が負担するケースもありますが、社用携帯を一括導入することで、法人向けプランや大口割引などの優遇プランが利用可能となります。発信する機会の多い営業部門の場合、かけ放題プランにすることにより、固定電話で発信するよりも安くなることもあるでしょう。また、通話重視の営業部門とデータ通信が多い部門で異なるプランを設定するなど、利用状況に応じた柔軟な選択も可能です。このように、社用携帯の導入は直接的な通信費の削減に寄与します。
コミュニケーションの効率化
社用携帯を導入することで、社員同士や顧客との連絡が迅速に行うことが可能です。例えば、営業部門の社員が外出中でも顧客からの問い合わせにすぐに対応でき、顧客満足度向上に寄与するなどが考えられます。特に昨今では、チャットツールや社内専用アプリなどを活用して、各部門間の情報共有もスムーズに進められるようになっており、業務効率が大幅に向上します。
さらに、緊急時や重要な連絡が必要なシーンでも、統一された連絡手段があるとトラブルのリスクを低減できるため、リモートワークや外出先での業務が増えている企業にとっては、社用携帯の導入が欠かせません。
セキュリティの向上
企業情報の漏洩リスクが増加する現代では、セキュリティ対策が欠かせません。
従業員に個人携帯を使って業務をしてもらうという選択肢もあり得ますが、紛失や悪用などによるデータ流出のリスクを抱えることになります。
社用携帯を導入することにより、それらのリスクを軽減することが可能です。さらに端末管理ソフトウェア（MDM）を導入し、紛失・盗難時にリモートでデータ削除や端末ロックができるようにしたり、危険なアプリのインストール制限やファイアウォールの強制化を設定したりすることにより、情報漏洩リスクをかなり下げることが可能です。
コスト管理の一元化
企業で社用携帯を導入することで、個別契約に比べて通信費や端末費用の一元管理が可能になります。
また、通信費や端末代を一括請求にまとめることで、経理作業が簡素化されます。
社員がプライベートの携帯で業務を行う場合、費用の清算作業が生じますが、社用携帯であればその必要がなくなり、経費の管理を効率化させることができます。
近年、働き方の多様化が進む中、従業員はオフィス外でも業務に対応する必要性が高まっています。そのため、社用携帯は社内外のコミュニケーション手段として欠かせない存在となっています。以前は主に営業職やサービス職に限られていましたが、今ではさまざまな職種で社用携帯の必要性が認識されています。
さらに、企業が情報セキュリティやコンプライアンスを重視する中、従業員に私用携帯を使わせるよりも、専用の社用携帯を導入することが望ましいとされています。
現代のビジネス環境では、業務に関連する通信やデータを適切に管理し、安全な環境を確保することが求められています。
そのため、すべての従業員に社用携帯を支給する企業が増加しました。
このような背景から、業務の効率化とセキュリティの強化が図られるとともに、柔軟な働き方が実現されているのです。
企業が社用携帯を導入するデメリット
続いては、企業が社用携帯を導入するデメリットについて紹介します。
導入コストの発生
社用携帯の導入には、初期費用がかかります。端末の購入費用や通信プランの契約料金に加え、セキュリティ対策のためのシステム費用も必要です。
特に社員数が多い企業では導入台数も増えるため、総費用が大幅に増加する場合があります。
さらに、最新の機種を使用する場合、更新周期が短くなる可能性があり、長期的な費用対効果の見極めが重要となります。
導入コストを抑えるためには、リース契約や分割払いの選択肢を検討することも一つの方法です。
また、端末自体は定期的なシステム更新が求められるため、リサイクル端末や中古端末の活用も考慮すべきです。導入前にコストを明確にし、ROI（投資対効果）を評価することで、導入後の経費削減効果を実感しやすくなります。
管理の手間
社用携帯の管理は、企業にとって手間がかかる作業となります。
各端末の管理、使用状況のモニタリング、セキュリティポリシー、定期的なOSのバージョンアップの適用など、多岐にわたる管理業務が発生し、それに伴う負担が増加します。
特に従業員数が多い企業では、各従業員に割り当てられた携帯の管理がより複雑となるため、効率的に行うことが求められます。
さらに、端末の故障や紛失が発生した場合、企業は迅速に対応する必要があります。これには、故障した端末の修理や交換、紛失した端末のデータ保護など、さまざまな対策が求められます。これらの対応に追われることで、管理部門の負担が大きくなり、本来の業務に集中できない状況が生まれることもあります。
携帯電話の2台持ち
従業員にとっては、私用のスマホに加え社用スマホと併せて2台持ちをすることになります。2台共持ち運ばなくてはいけなくなることで手荷物が増えることになってしまいます。
またiOSとAndroidなどOSが違う場合は、普段使っているものと使い勝手が違うものを扱う必要があったり、規格の異なる充電ケーブルを2つ持ち運ばなくてなならないケースもあったりするため、不満を抱えてしまう可能性もあります。
社用携帯を導入する際のポイント
企業が社用携帯を導入する際には、いくつかのポイントを押さえることで、効果的かつ安全に運用することができます。
ここからはポイントについて、詳しく解説します。
利用目的を明確にする
社用携帯の導入目的を明確にすることは、企業にとって非常に重要です。具体的な利用目的がはっきりしていることで、導入に必要な機能や端末の選定がしやすくなるためです。
例えば、営業職であれば顧客対応を強化するために通話機能が重要視されますし、通話料も多くなりがちです。また、リモートワークやテレワークの推進を目的とする場合、スムーズな情報共有やセキュリティ機能の充実さが求められます。
部門ごとの業務内容やニーズに応じて最適な端末や機能を選ぶことが、社用携帯の導入を成功に導く鍵となります。
さらに、必要なアプリケーションや通信プランの設定も、利用目的に合わせてカスタマイズすることで業務効率の向上が見込まれます。
適切なセキュリティ対策
社用携帯の導入においては、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクを最小限に抑えるためのセキュリティ対策が不可欠です。スマートフォンは個人情報や企業の機密情報が多く保管されているため、適切な対策を施すことが求められます。
まず、ウイルス対策ソフトを導入し、端末の定期的なウイルススキャンを実施することが基本です。また、ファイアウォールの設定によって不正アクセスを防ぎ、アクセス権限の細かい管理を行うことで、業務データを安全に保護できます。
社員ごとにデータアクセスを制限することで、情報の流出を防ぐことが重要です。
さらに、業務データと個人データの分離設定を行うことも効果的です。
これにより、社員は業務上必要なデータだけにアクセスできる一方で、個人情報や個人データは完全に分離され、利便性とセキュリティを両立させることができます。
また、万が一携帯端末が紛失や盗難にあった際に備え、遠隔操作でデータを削除できる機能を備えることで、情報漏洩のリスクを抑えられます。このような多層的なセキュリティ対策は、企業の情報を守るために非常に重要です。
社用携帯の導入にかかる費用
企業が社用携帯を導入する際には、初期費用から月々のランニングコストまで、複数の費用が発生します。企業の規模や使用目的、導入台数によって費用は変動するため、計画段階でそれぞれの費用項目をしっかりと把握し、適切な予算配分を行うことが重要です。以下に、代表的な費用項目を詳しく解説します。
社用携帯の導入にかかる主な費用
・端末料金
社用携帯の導入において、最初に発生するのが端末そのものの購入費用です。最新のスマートフォンモデルを導入する場合、高額なコストがかかることが一般的です。特に性能が高く、セキュリティ機能が充実した端末は、数万円から十数万円に及ぶ場合もあります。しかし、前述の通り、必ずしも新しいモデルが必要とは限らず、リース契約や中古端末の活用も検討することで、コストを抑えられます。
・通信プラン費用
社用携帯にかかる通信プラン費用は、毎月の固定費として企業の負担となるため、コスト削減が求められる項目です。法人契約を行うことで、個人契約と比較して割安なプランを利用できることが一般的であるため、利用目的にあわせて最適なプランを選定しましょう。
・管理・セキュリティソフトウェア料金
企業での社用携帯運用において、情報漏洩や不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策は欠かせないため、端末管理やウイルス対策ソフトウェアといったセキュリティ関連のソフトウェア費用も必要です。
社用携帯の導入には「トビラフォンCloud」
法人向けの携帯契約を検討されている方には、「トビラフォンCloud」がおすすめです。「トビラフォンCloud」はさまざまな業界で導入されており、ビジネスに役立つ機能が豊富に揃っています。
ここからは「トビラフォンCloud」の主な特徴を4つご紹介します。
低コストでの導入・運用が可能
「トビラフォンCloud」は、低価格での導入が可能なため、コストを抑えたい企業に最適です。1セットで外線電話番号1つ、同時通話2チャンネル、内線番号2つが利用でき、機能性に優れながらも月額3,300円（税込）と非常にリーズナブルな料金設定となっています。また、契約期間の縛りもなく、更新料も不要なため、低コストで柔軟に社用携帯を利用したい企業に向いています。
スマートフォンを内線として利用可能
「トビラフォンCloud」の特徴の一つは、スマートフォンを社員同士の無料内線端末として使用できる点です。専用アプリをインストールするだけで、私用携帯をビジネスフォンとして利用することが可能になります。また、顧客電話帳の共有機能、通話録音、留守電機能なども備えており、外出先やテレワーク時にも会社の電話番号での通話を可能とします。
スマートフォンの内製化のメリットやデメリットについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
スマホを内線化するメリットとデメリットを解説！業務効率化に最適 | ビジネスフォンお役立ちコンテンツ | クラウドPBX・ビジネスフォン・迷惑電話対策のトビラシステムズ
すべての電話を一括管理可能
「トビラフォンCloud」を導入すれば、会社全体の代表電話や各拠点の電話を一元管理することが可能です。電話番号や通話内容を複数の拠点で共有することで、業務効率の向上が期待でき、発着信履歴や通話時間、どの時間帯に着信が多いかなど、様々な情報をダッシュボードで管理・共有できます。
最短翌営業日※から利用可能
「トビラフォンCloud」は、契約後すぐに利用開始できるのも魅力です。工事が不要で、社内で使用中のスマートフォンに専用アプリをインストールするだけで利用をスタートできるため、急な導入にも対応でき、運用までの負担が少ないのも大きなメリットです。
※お申込み・書類等の到着後
セキュリティも万全
私用携帯を利用する場合、電話帳や通話履歴が個人の端末に残ってしまうことは企業としてリスクを抱えることになりますが「トビラフォンCloud」であれば、個人端末にデータを残さない仕様となっているため、退職時やスマホ紛失時にはアカウントを削除・停止することでデータの流出を防ぐことが可能です。
業務効率を実現した「トビラフォンCloud」の活用事例
「トビラフォンCloud」の活用事例についてご紹介いたします。
ウェブやモバイルコンテンツ制作をはじめ、幅広くシステム開発事業を行う株式会社ジェイオーシーネットワークは、取引先との連絡を円滑に行うために、「トビラフォンCloud」をご導入いただきました。サービス導入前に仕様していた電話は、電波が繋がりにくく、電話対応がありそうな日は、外出が不安な状況でした。導入費用やランニングコストが手頃なことが決め手となり導入をいただき、外でも安定した通話を実現いただくことができました。
詳細はこちら：国内外通話も安定の通話品質でコスト大幅減。ダメ元導入で期待以上の効果に大満足。
その他の事例についてご興味がある方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
クラウド型ビジネスフォンで業務効率化を成功させた事例のご紹介 | ビジネスフォンお役立ちコンテンツ | クラウドPBX・ビジネスフォン・迷惑電話対策のトビラシステムズ
社用携帯の導入は、業務・コスト面でもメリットがある！
社用携帯を導入することで、社員・企業どちらにとってもメリットがあります。導入をしなくてもなんとか運用していけると感じる方も多いかもしれませんが、本業務をより円滑にするためにもぜひこの機会にご検討ください！
