「電話恐怖症」をご存知ですか?
電話に出ることを拒んだり電話に出ても緊張してしまったりと、電話を嫌う人が増えています。
スマホの普及によりSNS慣れした世代に多い症状であるとも言われていますが、社会人として業務に支障をきたすほどの問題となっています。
今回は電話におけるマナーやポイント、電話恐怖症対策についてご紹介します。
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ビジネスにおける電話のマナー
企業の一員として電話応対する場合、相手は取引先やお客様になります。
相手を敬うことを忘れず、社会人として失礼のないよう基本的な電話のマナーは覚えておきましょう。
ポイント
電話をかける場合
・時間帯の配慮
相手にとって忙しい時間帯である場合は、緊急でない限りなるべく避けるようにしましょう。
忙しい時間帯の場合、悪印象を与えてしまうことがあります。
・先に社名部署氏名を告げる
誰からかかってきたかわからない相手と話すのは相手にとって不安です。
当然のことですがしっかりと社名部署氏名を相手より先に名乗るようにしましょう。
・今話しても大丈夫かどうかの確認
相手の都合を考えた時間帯だとしても、とっさに出てくれた電話は長く時間を割いてもらえない場合もあります。
まずはしっかりと相手の都合を確認しましょう。
・間違った敬語を使わない
たとえ慣れ親しんだ相手だとしても最低限の敬語は必要です。
気を抜かないようにしましょう。
例
×できかねます⇒○いたしかねます
×そうでございます⇒○左様でございます
など
・電話の最後は相手が切ってから
電話をかけた方が切るのがルールですが、ビジネスにおいてはなるべく相手が切るのを待つようにしましょう。
固定電話の場合、ガチャ切りするのではなくフックを指で押さえるようにします。
電話を受ける場合
・第一声に注意
一般的なのは「お電話ありがとうございます」と言ってから、続けて社名など伝える形です。
「もしもし」はマナー違反ではありませんが「お電話ありがとうございます」と伝える方がより丁寧で、相手に好印象を与えられます。
・取り次ぎの際の所作
必ず保留を入れて取り次ぎます。
隣にいるからといってそのまま渡すのはNG。
手で押さえていても会話が漏れ聞こえたり、相手が不快になるような会話になってしまう可能性もあります。
普段から保留をするよう心掛けましょう。
うまく会話を進めるコツ
電話のマナーだけでは、会話に柔軟性がなく形式ばってしまいがちです。
電話でうまく会話を進めるコツを習得し、自分も相手も気持ちよく通話ができるように工夫してみましょう。
ポイント
・声のトーン
普段会話している時の声よりも1トーンあげるよう意識しましょう。
電話口から聞こえる声は、意識していなくても暗めに聞こえてしまうものです。
・声の大きさ
自分が思っているよりも相手に声が届いてないことはよくあります。
ボリュームに配慮しつつ、ハキハキと会話すると好印象になります。
・話すスピード
相手の話すスピードに合わせるようにしましょう。
自分のペースで話を進めていると、相手に不快な思いを抱かせる場合があります。
速すぎては相手の理解を得られませんし、逆に遅すぎると相手をイライラさせてしまいます。
・メモの用意
会話の重要な内容を忘れないようにするためのメモです。
あとから同じことを相手に確認しては失礼ですし、時間の無駄になります。
・機械的な相槌はNG。感情をこめて
相手の話に対し、「はい、はい、はい」の相槌だけでは、あまり印象が良くありません。
言葉を変えてみたり、声のトーンを変えて抑揚をつけたりするのも一つの手です。
・わからないことはわからない
知識があやふやなまま回答をしていると、思わぬトラブルにつながることがあります。
わからないことは、はっきりと「わからない」と伝えましょう。
「恐縮ですが、私は存じ上げておりません」
「勉強不足で申し訳ございません」など丁寧に。
・共感を表す
相手への共感や思いやりの気持ちを持つことでスムーズに会話が進むことがあります。
必ずしも必要ではありませんが、お互い気持ちよく会話をするためのエッセンスとして取り入れてみるのをお勧めします。
例:
お客様「おたくで購入した指輪が壊れてしまった」
あなた「ご本人確認のためお名前と電話番号を・・・」
よりも
あなた「お怪我などございませんでしたでしょうか?」
とワンクッション入れたほうが悪い印象を与えないのは明らかです。
マニュアルに沿っただけの機械的な応対よりも、心の込もった会話をすることができます。
このように、電話のマナーやコツを掴んでおけば、電話恐怖症を解決できる上に、会話の質も飛躍的に向上します。
営業電話やクレーム対応はどうする?
業務に関係のない営業電話や、万が一のクレームにはどのように対処すべきでしょうか。
・営業電話の断り方
営業電話を断れず、ついつい通話が長引いてしまうことはありませんか。
業務を侵害される営業電話の場合、断る意思を相手にしっかりと伝える必要があります。
「恐れ入りますが、ご用件を簡単にお聞かせください」
と、簡潔に説明するよう促し、長々と話が始まる前に先手を打ちます。
ます。
その後「必要な場合は弊社から折り返します。今後のご連絡は不要です」といった形で再度連絡されるのを防ぐ形で終わらせます。
・クレーム対応の仕方
クレームの場合は、まず何に対してのクレームなのか、しっかりと聞くようにしましょう。
あくまで電話をくれるのは取引先やお客様です。無下に扱うことはNGです。
相手の感情に沿って理解を示し、貴重な意見として上司に報告することも必要です。
どうしてもクレームが収まらない場合は自分だけで対処するのではなく、上司に代わってもらうことも大切です。
ひとつ上の役職者が対応することで、理解してもらえることもあるのです。
電話の機能を使ってストレスフリーに
営業電話やクレームは対応次第で穏便に回避できますが、どうにもならない場合もあります。
また、トラブル発生時は会話した当人同士でしか確認できないこともあり、スムーズに解決できない場合もあります。
しかし、これら課題の多くはビジネスフォンが持つ機能を使って大幅に改善することができます。
・通話録音機能
会話内容を録音し記録を残しておくことで、言った言わない問題が解決できます。
トラブル発生時は、自分の会話のどこがいけなかったのか確認でき、管理者はスタッフの会話を確認して指導にあたることができます。
電話応対が上手な先輩や上司の通話録音を手本として聞くことで、スキルアップも可能です。
・迷惑電話フィルタ機能
あらかじめ登録されている迷惑電話番号を自動でブロックする機能を備えた電話が存在します。
営業電話や迷惑ないたずら電話は、迷惑電話フィルタ機能を使ってブロックしましょう。
そもそも初めから出る必要もないため、無駄な時間を費やすことがなくなり業務の効率化につながります。
迷惑電話番号リストに登録することも可能で、理不尽なクレームを再発させない対策としても有用です。
・通話状況確認機能
管理者がスタッフ全体の通話利用状況を確認できる機能です。
電話に多くの時間を費やしているスタッフがいる場合、原因を探ることで業務改善にも役立ちます。
このように電話が持つ機能を使うことで、電話の課題に一人で悩むことがなくなり、ストレスからも解放されて快適に業務にあたることができます。
社会人の登竜門である電話応対業務は、工夫することで高い壁ではなくなるのです。
まとめ
電話業務は怖いものではない、と捉えることができたのではないでしょうか。
基本的なマナーを身に着けておけば、自信を持って電話業務に臨むことができます。
さらに電話サービスをうまく利用することでストレスからも解放されます。
クラウド上で管理できる電話サービスの場合、従来のオフィス電話に比べて便利な機能が豊富に揃っています。
電話の機能を使いこなし、様々な電話の課題を解決していきましょう。