どの企業にとっても必要不可欠なビジネスフォン。
普段使っているビジネスフォンの価格相場、どれくらいか知っていますか?
「主装置とかPBXとかよくわからないけど、ビジネスフォンは高額なものだから」と一般的な価格相場を知らずに購入しまっていると、実は無駄な出費をしている可能性があります。
今使っている電話機の調子が悪く交換を検討している方、サービスに不満があり乗り換えを検討している方、移転を機に電話機を新しくしようと考えている方、種類が多くてありすぎてどれにしようか迷っている方など電話の悩みを抱えている方はとても多いと思います。
今回の記事では、ビジネスフォンの新品・中古市場について価格の面からご紹介したいと思います。
高額と思っていたビジネスフォンが、選択肢により大きくコストダウンに繋がる可能性もあります。
是非ご覧ください。
ビジネスフォンとは
複数の外線や内線を制御する専用電話機のことを指し、主装置とセットで利用することが可能です。
同じ番号への着信を複数の電話機で通話可能にしたり、回線の共有をしたり、保留転送を可能にするなど、ビジネスシーンで必要とされる多くの機能を備えています。
内線通話を使い席の移動なく電話を受け取ることができます。
ビジネスフォンの価格内訳
ビジネスフォン導入時にかかる費用は、電話機本体の他に主装置やPBXといった電話交換機器、また回線工事費や設置工事費などがあります。
ビジネスフォンと主装置やPBXを繋ぐ回線工事は1台につき3,000円程度かかったり、設置工事費の場合は1台につき5,000円程度かかったりと「工数」×「電話機台数」といった計算がされるのが一般的です。
電話機の数が増えれば増えるほどその分費用が高くなるということになります。
では、ビジネスフォン機器本体の価格相場はどのくらいなのでしょうか。
高額な新品だけではなく、リーズナブルな中古商品も存在すること、またリース契約にも触れご紹介します。
ただし、中古品の場合は新品のものを導入するよりも故障するタイミングが早まることが考えられるため、注意が必要になります。
本体価格
ビジネスフォンの価格ですが、前述したように利用するためには専用の電話機と主装置、もしくはPBX機器が必要になるため、これらの総額を「ビジネスフォンの価格」と考えます。
必要な電話機の数が増えれば、同じように「ビジネスフォンの価格」は上がっていきます。
設置工事費
設置工事には、電話機設置、配線工事、その他設定などが含まれます。
業者にもよりますが、だいたいの場合はおよそ1万円かかります。
設置する電話機の数が増えればその分費用は上がっていきます。
ビジネスフォンの費用相場 ①:新品 or 中古
ビジネスフォンは必ずしも新品でなければいけないというわけではありません。
市場には中古品も出回っており、必要な機能が揃っていれば予算に合わせ中古の選択肢もあります。
運用に無理のないものを選ぶことが大切です。
それでは、新品、中古それぞれのビジネスフォン本体機器の平均価格についてご紹介します。
※ここではビジネスフォン本体と、主装置(PBX)を分けて考えます。
新品の場合
NTT、ナカヨ、日立、NECなど複数のメーカーがあり、また販売業者により価格は異なります。
5台・8台・10台でのセット販売もありますが、おおよそが3台セットでの販売となっています。
多いものでは、52台セットのものもあります。
平均価格としては1台およそ103,000円~(当社調べ)です。
中古の場合
中古でも様々なメーカーのものが出回っており、こちらもまた販売業者により価格は異なります。
やはり3台セットでの販売は多いですが、中古ということもあり1台単位での販売も見られます。
平均価格としては1台およそ17,000円~(当社調べ)です。
中古が多い理由として、メーカーの開発スピードが関係しています。
各メーカーは1年~2年のペースで新しいもの開発しており、世代の入れ替わりが激しいためです。
旧世代であっても機能としては最低限のものが搭載されているので、コストを抑えたい場合は、まず中古の導入を検討するのがいいでしょう。
ビジネスフォンの費用相場 ②:購入 or リース
購入する場合と比較し、リース契約ではどのくらいの価格差があるのでしょうか。
短期間での利用を想定している場合は、リース契約の方が費用を抑えられる可能性があります。
前述した新品、中古それぞれの価格と比較してみましょう。
リースの場合
リースの場合、やはり新品・中古での購入よりも低価格帯なものが多く、新品・中古同様に3台セットからのプランが多く見られます。
平均価格としては、3台セットで月額3,500円~(当社調べ)となります。
ビジネスフォンの費用相場 ③:主装置 or PBX
こちらも中古商品が存在するため価格帯には大きな広がりがあり、数十万円から始まり高額なものでは数千万円にものぼります。
平均価格をご紹介しますので、参考にしてください。
主装置の場合
主装置にもいくつかメーカーがあり、こちらも販売業者により価格は異なります。
平均価格としては1台およそ230,500円(当社調べ)です。
また、主装置においても中古のものが販売されていますので、機能やメーカーだけではなく、価格で比べて検討するのもいいのではないかと思います。
PBXの場合
レガシーPBX
新品の場合、相場は数十万円から数百万円程度になります。
機能により価格は大きく変動するため、一概に平均価格は出せませんが、高額なものでは数千万円かかる場合もあります。
ただやはり、PBX機器も中古を中心にまだ市場には多数出回っているため、中古を検討するのもいいかもしれません。
※NTT東日本とNTT西日本より2024年1月から固定電話がIP網へ切り替わることが発表されていますが、レガシーPBXであってもそのまま動作するものもあります。
よく商品説明を確認しておくと良いでしょう。
IP-PBX
IP-PBXもレガシーPBX同様に価格帯の幅が大きく、数万円から数百万円と性能により金額が異なります。
こちらも高額なものでは数千万円かかる場合があります。
ただ、リース契約で利用できることもあり、その場合は月額10,000円~20,000円程度の価格帯となります。
クラウド型PBX
クラウドPBXはクラウド上のサーバーがPBXの機能を担うため、IP-PBXやレガシーPBXと比べると、機器自体を持たなくていい分費用は大きく抑えられます。
電話工事もLANケーブルも不要のためその他の設備投資費用がほとんどかかりません。
サービスとしては月額制となり、2,000円~30,000円が相場と言えます。
ただ、クラウドPBXでも利用規模により料金は上乗せされ、オプションなどの機能を追加するとその分さらに加算される形となります。
ビジネスフォンの費用相場 ④:接続可能台数
主装置は機種により接続可能台数が決まっています。
回線数により大きく3つにクラス分けされているため、会社の規模、会議室の数、デスクの数や将来人員を増やす予定であればその数、などを想定し機種を選ぶことになります。
入口(受付)に電話機を設置する場合は、忘れないようにしましょう。
しかしながら、増設することも可能ですので厳密に予定数を考慮する必要はありません。おおよその必要台数でクラスを選別することになります。
Sクラス
接続可能な電話機の台数は10台。
回線は4チャンネル。
Mクラス
接続可能な電話機の台数は30台。
回線は12チャンネル。
Lクラス
接続可能な電話機の台数は80台。
回線は24チャンネル。
企業規模で見るビジネスフォンの費用相場
当社調べの平均価格を元に、企業規模別にビジネスフォン機器本体の価格相場をまとめました。
主装置、PBX、クラウドPBXなど、組み合わせにより大きく変わります。
目的に合わせ、参考値としてください。
小規模
起業したての会社や、少人数で運営が可能な小規模オフィスを利用する企業が該当します。中古であれば10万円を切った価格となります。
新品や最新のものといったこだわりがなければ中古で問題ないでしょう。
従業員5名:
新品・・・515,000円
中古・・・85,000円
中規模
企業の規模が大きくなると、部署により電話機に求める機能が異なる場合もあります。
利用台数が増えると新品と中古の価格差は大きくなりますが、中規模となるとオフィスにはすでに回線や電話機の設置工事はされていることが多いと思われます。
その場合は、新品の導入も考えていいのではないでしょうか。
従業員30名:
新品・・・3,090,000円
中古・・・510,000円
大規模
コールセンターなど多数の従業員がいるケースです。
数が膨大となるためその分の費用は当然増加しますが、場合によっては割引サービスの交渉余地があることも考えられます。事前に確認をしておくと良いでしょう。
※台数が増える分故障の確率も上がるため、保証についての確認も必須です。
従業員50名:
新品・・・5,150,000円
中古・・・850,000円
新品、中古、リース、無駄のない選択を
ビジネスフォンの価格は、専用電話機や主装置、もしくはPBX機器との組み合わせで決まります。
何を選ぶかで価格帯も大きく異なるため、慎重に検討する必要があります。
必要な機能や予算、また必要な台数や利用期間などを考慮し、無駄な出費のないようしっかりと検討しましょう。
ビジネスフォンにかかる費用はどうしても高額となります。
導入コストを抑えたい場合は、中古やリース契約の検討をおすすめします。
どうしても新品がいい場合は、機能にあまり差がなく低価格な旧モデルのものを探すのが良いでしょう。
また、ネットワーク環境が整っているのであれば設備投資費用のかからないクラウドPBXがおすすめです。