インターネットの普及により、クラウド型コールセンターを導入する企業が増えています。オフィスに主装置を設置しなくても気軽に導入できることから、小規模な事業でも利用しやすいのがクラウド型コールセンターの特徴です。近年は、在宅勤務やテレワークにも対応できることからも注目が集まっています。
この記事では、クラウド型コールセンターの基本的な機能やメリットを分かりやすく解説します。コールセンターシステムの選び方やおすすめのシステムも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
クラウド型コールセンターシステムの基本機能
クラウド型コールセンターとは、インターネット回線を利用してコールセンターを運用するシステムのことです。オンプレミス型のようにオフィスに主装置を設置する必要はなく、インターネット回線とPCさえあれば手軽に導入できます。
顧客データを一元管理でき、着信時や架電時に顧客データを表示しながら通話するなどの機能もあります。ここでは、クラウド型コールセンターの基本的な機能3つを確認していきましょう。
通話録音
クラウド型コールセンターシステムの代表的な機能として、通話録音があります。通話内容を自動録音することで、聞き逃してしまった内容を通話後に確認することができます。
録音した通話を分析すれば、対応品質の向上につなげられるメリットもあります。クラウド型コールセンターのほとんどは、内線・外線どちらも録音できるため、幅広い通話業務に役立てられるでしょう。
コールキューイング
コールキューイング(待ち呼)とは、対応可能なオペレーターがいない場合に一旦保留にして、オペレーターに空きが出たら通話を取り次ぐ機能です。コールキューイングを使えば、顧客の待ち時間に自動音声ガイダンスを流せるので、待ち切れなくて電話を切られるのを防止できます。
さらに、オペレーターはお客様がガイダンス中に入力した内容をリアルタイムで確認できるため、問い合わせ内容に応じたオペレーターに取り次ぎ可能です。問い合わせ内容を得意とするオペレーターに任せられるので、疑問や確認をより的確に解決できるでしょう。
IVR(自動音声応答システム)
IVRは自動音声ガイダンスにより、問い合わせ内容を振り分ける機能です。振り分けた内容を得意とするオペレーターに取り次ぐことで、より正確に回答することができます。
IVRがなければ顧客からの電話がランダムでオペレーターにつながり、不得意な質問に対応するケースも少なくありません。ガイダンスで問い合わせ内容を絞ることで、得意なオペレーターが対応するため、精神的な負担の軽減にもつながります。
クラウド型コールセンターシステムの5つのメリット
クラウド型コールセンターシステムを導入する前に、どんなメリットがあるのかを確認しておくべきでしょう。メリットを確認せずに導入を断念すると、業務改善のチャンスを逃してしまいかねません。
ここからは、クラウド型コールセンター導入のメリットを5つ解説します。コールセンタークラウド化のメリットは大きいので、導入するか悩んでいる場合は、ぜひチェックしてみてください。
業務効率アップでオペレーターの負担軽減につながる
コールセンターシステムを導入すると、大幅に業務効率が改善されます。その理由は、顧客からの問い合わせをオペレーターの得意不得意に合わせて取り次ぎできるためです。
コールセンターに寄せられる問い合わせの種類は幅広く、オペレーターによっても得意不得意があります。オペレーターがランダムな質問に対してすべて対応する状況では、大きな負担がかかるでしょう。
コールセンターシステムなら自動音声ガイダンスを活用し、問い合わせ内容に合わせたオペレーターに取り次げるため、精神的なストレスや負担軽減につながるのです。
顧客の要望に柔軟に対応できる
クラウド型コールセンターの導入により、顧客の要望への柔軟な対応が実現します。コールセンターシステムなら、問い合わせ内容に合わせて専門オペレーターに取り次ぐことができます。
それにより質問内容に詳しいオペレーターが対応し、質の高い回答をすることで顧客満足度の向上につながります。
場所を選ばずコールセンター業務を行える
場所を選ばず業務を行えるのもクラウド型コールセンターのメリットです。クラウド型コールセンターを導入するのに必要なのは、インターネット環境とPCのみとなっています。個人のスマートフォンを会社用携帯として利用できる場合もあり、会社専用端末を購入する必要もありません。
テレワークの普及により自宅での業務を推進する企業が増えている中で、クラウド型コールセンターならテレワークにも対応できます。インターネット環境とPCがあれば作業できるため、在宅勤務にも最適なのです。
新人でも短期間で作業に慣れられる
クラウド型コールセンターは、新人でも扱いやすいのが特徴です。従来のコールセンターでは、新人が慣れるまでに時間がかかっていましたが、スマートフォンで簡単に操作できるクラウド型コールセンターなら、短期間で操作に慣れることができるでしょう。
また、クラウド型コールセンターは通話履歴が残るため、振り返りながら次回の顧客対応に備えて準備できるのも魅力です。顧客情報へのアクセスも簡単なので、通話中に情報を確認しながら新人でも顧客に寄り添った対応ができるでしょう。
顧客情報を分析して改善に活かせる
顧客情報を集計できるクラウド型コールセンターは、データ分析により電話対応を改善できるのがメリットです。コールセンターには問い合わせだけでなく、改善の要望なども寄せられます。これらの情報は商品・サービスの改善や新商品の開発などに役立ちます。
寄せられた要望を細かく比較・分析すれば、市場の要求にマッチした商品を届けられるはずです。顧客情報を集計できるクラウド型コールセンターは、電話だけでなく幅広い業務に活用できます。
クラウド型コールセンターシステムの選び方
クラウド型コールセンターを導入すると決めても、どのシステムを導入すべきか悩みどころです。価格の安さだけで選んでしまうと「導入してから使いにくさに気づく」ということになりかねません。
導入後に後悔しないためにも、ここで紹介するクラウド型コールセンターの選び方を確認しておきましょう。
インバウンド・アウトバウンドの業務に合わせて選ぶ
自社のコールセンター業務の内容に合ったシステムを導入することが重要です。コールセンターの業務を大きく分けると、顧客からかかってきた電話に応対する「インバウンド」と顧客に電話をかけ営業活動を行う「アウトバウンド」の2種類あります。クラウド型コールセンターシステムは、どちらかの業務に特化した機能を搭載している場合がほとんどです。
そのため、コールセンターの主な業務がインバウンドなら、インバウンドに必要な機能を備えたシステムを選ぶことで業務効率の改善につながります。業務改善を実現するには、自社の特性に合ったシステムを導入することが不可欠といえるでしょう。
セキュリティの高いシステムを選ぶ
クラウド型コールセンターを選ぶ際には、セキュリティの高さも重視する必要があります。膨大な量の顧客情報を取り扱うコールセンターでは、顧客情報の管理体制を整えておくことが重要です。
万が一情報漏えいにより個人情報が流出してしまうと、顧客の信頼を大きく失うことになるため、セキュリティが高いシステムを選ぶことは不可欠です。個人情報の流出を防ぐには、セキュリティに定評のあるシステムを選ぶようにしましょう。
他のサービスと連携できるシステムを選ぶ
他のサービスとの連携も、クラウド型コールセンターを選ぶ際にチェックすべき項目の一つです。他のサービスと連携することで、電話業務だけでなく幅広い業務に役立てられます。
CRMやSFAと連携すると営業活動がより円滑に進み、顧客満足度の向上につながるでしょう。クラウド型コールセンターを導入する際は、他のサービスと連携できるシステム、もしくは機能が豊富なシステムを選ぶのがおすすめです。
おすすめクラウド型コールセンターシステム5選
ここでは、おすすめのクラウド型コールセンターシステム5つを紹介します。各システムの特徴をわかりやすく解説するので、どのコールセンターを導入するかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
楽テル
・着信時に顧客情報をポップアップ表示
・タスク対応日になるとアラートを自動で送信
・データ分析が簡単
楽テルは小規模から大規模なコールセンターまで、会社の規模に合わせて導入できるクラウド型コールセンターです。着信時に顧客情報をポップアップ表示させる機能があり、前回の通話内容も踏まえて通話できます。
また、決まった日時に顧客に連絡するなどのタスク管理機能も搭載。タスク対応日にはアラートを自動で送信してくれるため、対応し忘れる心配がないでしょう。さらに、データの集計や分析にかかる時間を削減し、報告資料をスムーズに作成できるのも楽テルの特徴です。
BIZTEL コールセンター
・トータルバランスを評価され導入実績は2,000社以上
・最短5営業日で利用開始
・CRM/SFAとの連携が簡単
BIZTEL コールセンターは、豊富な標準機能と拡張性の高さで2,000社以上の導入実績を誇るコールセンターシステムです。必要な機能はブラウザ上で手軽に使えるので、在宅勤務やテレワークにも適した仕様になっています。
導入までの日数は最短5営業日なので、すぐにコールセンターを導入したい場合にも最適です。さらに、CRM/SFAと簡単に連携できるのも魅力の一つ。すでに導入しているデータベースをそのまま利用することで、開発の時間やコストを抑えられます。
Terry
・AIオペレーターが365日24時間稼働
・トークシナリオを自由に設定可能
・日々の着信情報を可視化
Terryは電話業務を自動化する「AIオペレーター」を導入したコールセンターシステムです。365日24時間稼働するAIオペレーターなら、顧客の「問い合わせしても時間外だった」といった不満を減らし、離脱予防につながります。
AIオペレーターのトークシナリオは自由に選択でき、分岐条件やオペレーターへの転送、通話切断といった細かい設定が可能です。さらに、日々の着信情報をデータにまとめることで、着信が集中する時間などの稼働状況を一目でチェックできます。コールセンターの自動化を検討するならおすすめのシステムです。
Genesys Cloud
・電話、チャット、メールなどに幅広く対応できる
・カスタマイズや変更が簡単にできる
・コールセンターの全体像をデータで確認できる
Genesys Cloudは電話業務だけでなく、チャットやメールなどに幅広く対応できるコールセンターシステムです。変更を想定して設計されたシステムなので、わずか数分で新たなチャネルを追加し、イノベーションを促進できます。
さらに、全チャネルの情報が細かくデータ化されるため、コールセンターの全体像を把握できるのも特徴の一つです。データを分析することで業務改善につながるだけでなく、顧客要望の把握にも役立つでしょう。
トラビラフォンCloud
・通話業務をダッシュボードで可視化できる
・導入までの期間が短い
・無料トライアルあり
トラビラフォンCloudは、小規模な事業でも気軽に導入できるコールセンター向けのクラウド型PBXです。通話録音やIVR(自動応答)などの基本機能に加えて、従業員ごとの通話業務をダッシュボードで可視化し、細かく分析できます。
機能が充実したビジシネフォンですが、最短2営業日で導入可能。すぐに利用したい場合でも安心です。今なら無料トライアルも実施しているので、操作方法や使い勝手を試してみるものよいでしょう。
クラウド型コールセンターなら「トビラフォンCloud」がおすすめ
クラウド型コールセンターを導入すると、電話業務を効率化できるだけでなく、顧客満足度の向上にもつながります。コールセンターシステムでは、数多くの顧客情報を取り扱うことになるので、セキュリティの高いシステムを導入するのがおすすめです。
さらに、他のサービスとの連携性が優れたシステムなら、電話業務以外にも幅広く活用できます。これらの条件を満たし、小規模な事業でも利用できるのが「トビラフォンCloud」です。「トビラフォンCloud」は初期費用が無料で、月額3,300円(税込)から導入できます。今なら無料トライアルが用意されているので、気軽にお問い合わせください。