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クラウドPBXとは?メリットデメリットこれだけ押さえておけば大丈夫!

クラウドPBXとは?メリットデメリットこれだけ押さえておけば大丈夫!

今回は「クラウドPBXって聞いた事はあるけどそもそもPBXって一体なに?」という方や、「なんとなくPBXと名の付くものを使ってきたけど実はきちんと理解していない」方にも理解していただけるように、初心者と同じ立場に立って分かりやすく解説していきます。

「PBXとは電話交換機のことで外線と内線を・・・」と言われても具体的なイメージは沸きません。
比較対象として、家にある電話を思い浮かべながら理解していただければと思います。

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ビジネスフォンとPBX

PBXについて調べている方は、同時にビジネスフォンについて調べていることと思います。
ビジネスフォンにはPBXがつきものです。
そしてなんとなくこれが良さそうだなと「クラウドPBX」にたどり着いたのではないかと思います。

しかしながらPBX自体のイメージはぼんやりとしたままなのではないでしょうか。
そんな方は今回の記事を参考にしてみてください。

家の電話とPBXは何が違うの?

家の電話とPBXは何が違う?

外線の発着信、内線同士の通話を制御する「電話交換機」のことをPBXと呼びます。

PBXの事を知るためには、比較対象として自宅にある電話を思い浮かべていただくと理解がしやすいと思います。
その上でPBXを理解し、そののちクラウドPBXについても理解を深めていくことが最短の近道となることでしょう。

家の電話

自宅の電話番号に外部から電話がかかってくると、家に設置している電話機に繋がります。
複数の電話番号を持っていることもなく、同時に複数の電話機を鳴らすことはありませんね。
単純ではありますが、この「電話番号ひとつに対し電話機はひとつ」というところがポイントです。

対して、ビジネスにおいては複数の電話番号を保有している会社が多くあります。
例えば30人規模の会社において3つの電話番号を持っている場合に、電話機が3台だけしかないようでは、その電話機の前にいる人しか電話を取ることができません。
電話機を増やし誰もが取れるようにすればいいのですが、その数だけ電話番号を増やすわけにもいきません。

そこで、3つの電話番号をそれぞれ複数の電話機に振り分けられるようにしたのが「PBX」です。
「とある電話番号にかかってきた場合、同時に複数の電話機を鳴らすように制御する、複数の電話機の間で内線通話もできるようにする」
これが基本的な機能です。

PBXには3種類ある

それでは、それぞれおおまかな特徴を挙げていきましょう。

  • PBX (構内交換機 Private Branch eXchangeの略):
    外線の制御:
    外部からの電話があった場合、内線を通じて同時に複数の電話機を鳴らすことができます。
    内線の制御:
    電話局を通さずにPBXを使って別の電話機に繋ぎます。PBX未導入の時とは異なり通話料がかかりません。
  • IP-PBX (Internet Protocol PBXの略):
    IP電話用のPBXです。
    そのままPBXの機能を持ち合わせています。
    PBXと異なるのは、IP-PBXはIP電話機を社内ネットワークにLANで繋いで使用するところです。
    PBXは電話線を引く工事が必要ですが、IP電話はインターネット回線を利用するため元々ある社内ネットワークを利用して設備投資費用を抑えることが可能です。
    また、同様にインターネット接続が可能なスマホの利用も可能です。
  • クラウドPBX
    従来のPBX、IP-PBXでは機器の設置が必須ですが、PBXとIP-PBXが持つ機能をクラウド上のサーバーが担う形になったものです。
    電話線工事もLANも必要がないため設備投資費用がほとんどかかりません。
    また、IP-PBXと同様にインターネットに繋がるIP電話機が必要です。
    こちらもスマホの利用が可能ですが、03から始まるいわゆる0ABJ番号の使用も可能です。

それぞれの仕組み・メリットについて知る

なんとなくお分かりいただけましたでしょうか?

時代と共に、PBX⇒IP-PBX⇒クラウドPBXへと進化してきました。
どれもまだ現役ではありますが、最先端はどれかと問われれば答えはクラウドPBXとなります。
それでは、それぞれの特徴をもっと掘り下げていきましょう。

PBX

外線の発着信、内線同士の通話を制御することができる機器です。

PBXイメージ

外線の制御:
外部からの電話を、複数の内線電話機に対し繋ぐ機能があります。
ひとつの電話番号にかかってきた電話を、各内線電話機に繋ぐことができるため誰もが受電できるようになります。
例えば代表番号に電話がかかってきた場合、従来は電話機ひとつのみが鳴る仕様でした。
PBXに繋げることにより社内全体の内線電話機を鳴らすことができるため、担当者の手が離せない時や、あらかじめ出れないことが分かっている場合、別の部署にいる人に出てもらうということができます。
このように、電話を制御することで取引先や問い合わせの電話を逃すことも減り、機会損失を大きく減らします。

内線の制御:
社内にいる別の人に電話をしたい時、従来であれば電話局を通してから別の電話機に繋いでいたため、扱いとしては外線となり料金が発生します。
PBXを導入することにより、内線としてPBX経由で別の内線電話機に繋げることが可能となるため、外線として扱われることで発生していた通話料がかからなくなります。

その他の機能として、保留通話や内線を利用した転送による取り次ぎも可能で、一度折り返すといった手間も減りスムーズな電話業務を行うことができます。

IP-PBX

インターネットを利用したIP電話用のPBXです。

IP-PBXイメージ
社内にあるネットワークにIP電話をLANで繋ぎ、これをとりまとめます。
あらたに電話線を引く必要がないため、設備投資にかかる費用を抑えることが可能です。
機能としてはPBXと同じ形になりますが、スマホを内線電話機として使えるところが特長です。
もちろん「内線」通話料は無料となります。

また、インターネットを使用しているため、発した音声はデータ化されることになります。
そして相手側には再現されたデータが届くという仕組みです。
通話音声がデータ化されることにより、録音した通話内容を保存できるようになります。
この通話録音内容をダウンロードすれば、大事な通話内容を適切な担当者に伝えたい時にメールで送るといったこともできるため、迅速で正確な情報共有にも役立ちます。

クラウドPBX

従来のPBX、IP-PBXが持つ機能をクラウド上のサーバーで担う形になったものです。

クラウドPBXイメージ
場所も取らず省スペースな上、高額な機器の設置が不要なため、PBX・IP-PBXと比べコスト面において大幅な削減が実現します。

では、PBXをクラウド化することによりどのようなメリットを得られるのでしょう。
いくつかのポイントを挙げ、再確認も含めながら解説していきます。

クラウドPBX ポイント1:設備投資不要・コスト大幅カット

設備投資が不要で設備費用無料であることが挙げられます。
従来のPBXでは、機器そのものの値段が数十万程度と高額です。また、設置に関しては業者を呼ぶ必要もあり手配や連絡時のやり取りなどで時間と費用を要しますが、クラウド化されたPBXの場合はこのほとんどが不要なためコストを大きく抑えられます。
オフィスを新設したり、オフィスの移転や支店を新たに開設する際もクラウドPBXであれば設備の移動や再設置などする必要がありません。
PBXやIP-PBXの場合、業務に影響を与えないよう休日出勤しなければいけない可能性もありますので、今後のことを考えるとクラウドPBXは早めの導入が望まれます。

クラウドPBX ポイント2:地域に縛られない利用が可能・内線通話無料

PBXもIP-PBXもそれぞれ拠点内に設置し、拠点内で使用するのが基本です。
クラウドPBXは、インターネット環境さえあれば利用場所を選ばないというところが大きなメリットです。
部署内での利用やチーム毎の利用にとどまらず、遠く離れた拠点同士でも場所に関わらずクラウド上で繋がるため内線通話時には料金もかかりません。
内線を使った転送も可能で、こちらも無料です。

クラウドPBX ポイント3:データ化される通話録音・ホスピタリティ

通話録音機能によりいつでもどこからでも通話内容を確認できます。
言った言わないのトラブルはいつの時代も絶えませんが、クラウド上でデータ化した通話内容を保存できるため、必要なタイミングで聞き直すことによりしっかりとした対処が可能となります。
また、言葉遣いの確認や応対方法などの確認ツールとして、新人研修の教育材料としても役立ちます。

クラウドPBX ポイント4:一元化された管理システム

通話履歴の確認はもちろん、任意の電話番号に対して着信拒否や発信制限などの設定が可能です。
通話録音機能と合わせ、通話内容や着信履歴などのあらゆる情報が一元化されており、従来業者に依頼が必要だった各設定も、自前のパソコン上で各設定の変更もできるという点も特長のひとつです。

クラウドPBX ポイント5:音声ガイダンス機能でプライベートも安心

営業日時の設定も可能で、それに合わせた時間外アナウンスやそのほかの音声ガイダンスの設定も可能です。
スマホをクラウドPBXに繋げる場合など、お昼休み中やプライベートな時間なのに無制限に電話がかかってくるといったこともこの設定により防ぐことができます。

クラウドPBX ポイント6:アプリでスマホを内線化。BCPにも有用

クラウドPBXの多くは専用のアプリを使ってスマホを内線化することも可能です。
これはBCP(事業継続計画 Business Continuity Planの略)対策にも有用ですね。

BCPについての記事はこちら

緊急時における電話のやり取りをするために出社しなければならないこともなくなり、社員の身の安全も図れます。
もちろん私用の電話番号ではない社用の電話番号として使えるため、個人の電話番号を晒す必要もありません。
かといって通話料が個人に発生することはなく、あくまで導入する会社持ちとなります。
営業時間外にかかってくる電話にはガイダンスを流す事もできるため、気になるプライバシーも守られます。
このように使い勝手を考えていくと、昨今注目され導入も増加しているテレワークにおいても有効なツールと言えます。

クラウドPBX ポイント7:03や06から始まる市外局番の使用

クラウドPBXの場合、サービスにもよりますが03から始まるような0ABJ番号の使用も可能です。

クラウドPBX その他

個人での電話帳はもちろん共有電話帳の利用、留守番電話機能、などのビジネスに必要なあらゆる高機能が網羅されていることがほとんどです。
クラウド上にサーバーがあるため、メンテナンスも契約会社側で行われることになります。
クラウドPBX導入後、利用者による負担はありません。

まとめ

クラウドPBXとは、あらゆるPBXを網羅した上で利便性も増した最終形態です。
特殊電話番号(110,119など)に電話できない点や、インターネットを利用しているため停電時に使用できないという点もありますが、PBXを調べていくと行きつく最善策は誰もがクラウドPBXだったのではないでしょうか。
PBXってなに?なんだっけ?とお困りの方、急遽電話周りの管理を任されて何がなんだかわからない状況に陥っているような初心者の方、分かってるけど再確認したいという方などのお役に立てれば幸いです。

参考:クラウドPBX型ビジネスフォン トビラフォン Cloud

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